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食品ロスで学生の生活をサポート! 学生団体「Hand in Hand」とは

日本では、1年間に多くの食品ロスが生まれている現状があります。そうした食品ロス問題を生活が苦しい学生を支援しつつ解決を目指している学生団体が愛知県にあります。本日は食品ロス解決学生団体の「Hand in Hand」にお話を伺いました!

副代表のみらのさん(左)と代表のまおさん(右)です♪

「Hand in Hand」ってどんな団体?

「Hand in Hand」とは「食品ロス削減」を軸に活動をしている愛知県の学生団体です。
愛知県内の大学の学生17人で構成されており、学部学科はバラバラ。ですがメンバーは食品ロスや環境問題など社会問題に関心があり、日々食品ロス問題の解決を目指し活動しています。主な活動は、食料配布活動、イベントの開催、学校への出前授業です。

食料配布活動では、フードバンクから廃棄予定の食べ物をもらって学生に配布しており、2021年に設立されてから毎月行っています。食料配布活動をメインに食品ロスの削減と学生支援のための活動を続けてきました。

設立された経緯

食品ロスを削減しつつ学生への支援をしている「Hand in Hand」ですが、どういった経緯で設立されたのでしょうか。元々は食品ロス問題を解決したい想いで設立した一方で、設立当初はコロナ禍で学生がアルバイトに入れずに生活が困窮していた現状がありました。設立メンバーは「捨ててるものがあるのに足りていない人がいる現状に矛盾を感じた」ことをきっかけとして廃棄予定の食べ物を配る活動が始まりました。

軌道に乗ってきた現在では、食品ロス削減を推進するために新たな活動を展開中。イベント班を設立し、学校へ出前授業をするなど食品ロスの現状を知ってもらい、何ができるか考えてもらうようなきっかけづくりをしています。

名古屋栄にあるナディアパーク7階でよく開催しています!

食料配布の利用者について

「累計だと750名には食料を配れたと思う」と代表のまおさん。毎月活動を行い、これまで30回弱開催したそうです。中には10回以上利用しているリピーターの方がいるなど自身の活動に手ごたえを感じている様子。

利用者の内訳として夏休み前は日本人学生と外国人留学生の比率が半々だったそうです。時期によって異なりますが、大学で授業が開講している時期は外国人留学生の利用が多く、また日本人の利用者の約8割は1人暮らしだそうです。

独自に行っていたアンケートでは、利用者の半数は「2食しか食べていない」、「食費を気にして食事を減らしている」といったご飯が思うように食べられていない人は一定数垣間見えます。「お金を節約するために控える方がいる」と副代表のみらのさん。「助かった、ありがとうという声を多く耳にしていて、何度も来て下さる方もいるので少しは役に立っているのかな」と胸をなでおろします。

また始めた当初は、利用者が現在より多かったそう。まおさんは「コロナ禍はアルバイトに入れず本当に厳しい、食べるものが本当にないという方が多かった」と振り返ります。利用者の中にはアルバイトが入れずに学校をやめた方もいたとも。現在ではアルバイトに入れないという声は聞かないそうで、コロナ禍に困窮した方々の様子がひしひしと伝わってきました。

活動で意識していること

生活のために食料配布を利用する方がいる一方で、遠慮してあまり受け取らない方も。配布活動をする際は、「食品ロスで廃棄になるから」と伝えて心地よく受け取ってもらうことを意識しているそう。

また、再び来たいと思えるようにコミュニケーションを取ることを意識しており、最近では食品ロスクイズを始めるなど交流を図りつつ食品ロス問題の周知をしています。

利用者が喜んでいただけるようにパンなども配布!

活動を通じて

生活に困窮している学生が存在することが伝わってきました。そこで行政は生活困窮者にどのような支援をするべきなのでしょうか。新型コロナウイルスの流行中に実施された独自のアンケートでは、多くの利用者から「お金や給付金の支援が必要だ」という声が寄せられ、支援が不十分であるという現状が明らかになりました。「特に学生の声が行政に届きにくいと感じるため、声を直接伝える仕組みがあれば」とみらのさんは訴えています。

「活動に参加するまでは、生活に困窮している人が私の周りにいなかったため、問題についてイメージがわきにくかったです。利用者から実際の話を聞いたことで、そのような問題が見えていなかっただけだと感じ、それらを理解するためには自分から行動して見に行く必要があると思いました。今後は食料配布活動だけでなく、食品ロスの現状など多くの人々の意識を変えるきっかけを作っていきたい」と強く語りました。

実際の利用者へインタビュー

メンバー以外に、実際に利用されていたゆうたさんにもお話を伺いました!これまで何度か食料配布を利用したそうです。

好きなお菓子が受け取れてご満悦の様子♪

利用されたきっかけは、通われている大学からのお知らせを見たことだったと語ります。「雰囲気が良いので足を運びやすい」と何度も利用されている常連さん。

生活のご状況を伺うと、実家に暮らしていてゆうたさん自身はそこまで困窮していないとのこと。「はじめは自分が食料をもらっちゃっていいのかという想いがありましたが、食品ロスを削減できると聞いて社会貢献のつもりでもらっています(笑)」と笑顔で語りました。

本日は、「Hand in Hand」のメンバーや利用者の方にお話を伺いました!食品ロスを削減するために想いを持って活動されていることがわかりました。今後も活動を頑張っていただきたいです!

学生団体Hand in Hand 東海食品ロス解決団体
Instagram  ・X(旧Twitter)

記者:しーたか

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