いやぁ、ここ数日来日公演の発表が続いてますね!うれしい反面、全部行くにはお金も時間も大変。てことで本日明らかになったのがMUSE来日。一時期は頻繁に来日公演を行っていた彼らですが、今回は8年ぶりということで非常にお久しぶりの来日です。彼らの圧倒的なライブパフォーマンスと壮大な世界観は、常に日本のオーディエンスを魅了し続けてきました。
少しMUSEについて説明しておきます。MUSEは1994年にイングランド・デヴォンで結成されたイギリスのロックバンドです。グラミー賞を2度受賞し、全世界で2700万枚以上のセールスを誇る、まさに現代ロックシーンを代表する存在として知られています 。彼らはオルタナティヴ・ロックを基盤としつつ、エレクトロ・ロック、エレクトロニカ、ハードロック、プログレッシブ・ロック、R&Bといった多様なジャンルを融合させた革新的なサウンドを特徴としています 。そのライブは単なるコンサートを超え、視覚と聴覚を刺激する壮大なスペクタクルとして評価されており、その演奏力は「神懸かっている」とまで評されるほどです 。
多くの海外アーティストが日本公演を行う中で、ミューズのメンバーが「日本に行けずに寂しかった」「日本は全員が大好きな国だからいつ行っても楽しいし、人々も食べ物も素晴らしい」と公言していることは特筆に値します 。さらに、レコーディングに日本の太鼓を使用したり 、日本のファン向けにボーナストラックを用意したりするなど、言葉だけでなく行動でその親日感情を示す姿勢は稀有なものです。このような深い絆は、日本のファンとの間に特別な関係性を築き上げており、来日公演への期待感を一層高めています。
歴史を彩る名演
ミューズはデビュー以来、日本の主要な音楽フェスティバルや単独ツアーで数々の伝説的なパフォーマンスを繰り広げてきました。彼らの日本での活動は、その人気とバンドとしての成長を明確に示しています。
2006年には、アルバム『Black Holes and Revelations』のリリース後、サマーソニックにヘッドライナーとして出演し、日本のファンにその圧倒的な存在感を強く印象付けました。この年の8月12日には大阪、翌13日には千葉の会場で熱演を披露しています 。続く2007年には、『Black Holes and Revelations Tour』の一環として、大規模な単独ツアーを敢行しました。東京のShinkiba Studio Coast(3月10日、11日)、Tokyo International Forum(3月12日)、大阪のZepp(3月14日、15日)、福岡のZepp(3月16日)、仙台のZepp(3月18日)、名古屋のZepp(3月19日)など、全国各地で熱狂的なライブを披露し、日本のファンベースを確固たるものにしました 。さらに同年7月27日には、フジロックフェスティバルにも出演しています 。
2013年にはZepp Tokyoで特別なライブが行われ、「Futurism」 、「Starlight」 、「Supermassive Black Hole」 、「Panic Station」 など、数々の人気曲が披露されました。これらの公演の映像は公式YouTubeチャンネルで公開されており、彼らのライブの迫力を自宅で体験できる貴重なアーカイブとなっています。そして2017年には、横浜アリーナでの公演でファンを熱狂させました。この公演では、「Dig Down」や「Madness」、「Starlight」、「Uprising」、「Knights of Cydonia」など、新旧のヒット曲を織り交ぜた24曲のセットリストが組まれました 。この公演はFacebookでライブ配信も行われ、多くのファンがその熱気を共有しました 。特に記憶に残るエピソードとしては、ドラマーのドミニク・ハワードが日本のライブで全身タイツなどのコスプレをして演奏したことが挙げられます 。これは、日本のファンに対する彼らの遊び心と親密さを示すものであり、彼らのライブが単に音楽を演奏するだけでなく、観客との一体感を重視したエンターテイメントであることを物語っています。
ミューズ 日本公演 主要履歴
年 | イベント/ツアー名 | 主要会場 | 特記事項 |
2006 | Summer Sonic Festival | 大阪、千葉 | 『Black Holes and Revelations』リリース後、ヘッドライナーとして出演 |
2007 | Black Holes and Revelations Tour | Shinkiba Studio Coast (東京), Tokyo International Forum (東京), Zepp (大阪, 福岡, 仙台, 名古屋) | 大規模な単独ツアーを敢行 |
2007 | Fuji Rock Festival | 苗場スキーリゾート | |
2013 | Zepp Tokyo 公演 | Zepp Tokyo | 「Futurism」「Starlight」「Supermassive Black Hole」など多数のライブ映像がYouTubeで公開 |
2017 | 横浜アリーナ公演 | 横浜アリーナ | 24曲のセットリスト、Facebookでライブ配信 |
来日公演で聴きたい!ミューズの注目楽曲とライブ定番曲
日本のファンにとって、ミューズの楽曲はカラオケランキングやデジタル配信でその人気が証明されています。JOYSOUNDのランキングでは、「Time is Running Out」が1位に輝き、以下「Starlight」、「Supermassive Black Hole」と続いています 。これらの楽曲は、ライブでの定番曲でもあり、日本のファンが特に愛するアンセムとなっています。Recochokuでも、「Starlight」「Uprising」「Supermassive Black Hole」「Madness」などがライブバージョン含め多数配信されており、その人気の高さが伺えます 。特に「Knights of Cydonia」は、日本の音楽メディア「rockinon.com」が紹介した人気投票で1位を獲得するなど、ファンからの絶大な支持を集めています 。
過去の日本公演のセットリストを見ると、これらの人気楽曲がライブの核をなしていることがわかります。例えば、2017年の横浜アリーナ公演のセットリスト には、日本のファンに人気の高い楽曲が多数含まれていました。『Absolution』からは「Hysteria」 、「Stockholm Syndrome」 、「Time Is Running Out」 といった初期の代表曲が4曲演奏され 、『Black Holes and Revelations』からは「Supermassive Black Hole」 、「Starlight」 、「Knights of Cydonia」 、「Take a Bow」など、アルバムの核となる楽曲が4曲披露されました。特に「Take a Bow」は2007年以来の日本での演奏であり、ファンを喜ばせました 。さらに、『Drones』からは「Psycho」「Dead Inside」「Mercy」「The Globalist」が4曲 、『The Resistance』からは「Uprising」 、そして『The 2nd Law』からは「Madness」 が披露されています 。これらの楽曲は、バンドのキャリアを代表するヒット曲であり、ライブのハイライトを飾る重要な役割を担っています。
ミューズは、日本のライブパフォーマンスを公式YouTubeチャンネルで公開しており、その迫力を世界中のファンが体験できます。2013年8月13日のZepp Tokyo公演からは、「Futurism」 、「Starlight」 、「Supermassive Black Hole」 、「Panic Station」 のライブ映像が公開されています。これらの映像は、彼らのライブのエネルギーと、日本のオーディエンスの熱狂を伝える貴重な資料です。
日本で人気のミューズ楽曲トップ10
順位 | 楽曲名 | 収録アルバム | 特記事項 |
1 | Time is Running Out | Absolution | 日本での人気No.1、ライブ定番 |
2 | Starlight | Black Holes and Revelations | ライブ定番、Zepp Tokyo 2013ライブ映像あり |
3 | Supermassive Black Hole | Black Holes and Revelations | ライブ定番、Zepp Tokyo 2013ライブ映像あり |
4 | Hysteria | Absolution | ライブ定番 |
5 | Knights of Cydonia | Black Holes and Revelations | ファン投票1位、ライブ定番 |
6 | New Born | Origin of Symmetry | ライブ定番 |
7 | Plug In Baby | Origin of Symmetry | ライブ定番 |
8 | UPRISING | The Resistance | ライブ定番 |
9 | Stockholm Syndrome | Absolution | ライブ定番 |
10 | MADNESS | The 2nd Law | ライブ定番 |
JOYSOUNDのカラオケランキングやRecochokuのデジタル配信人気、そしてファン投票といった様々な人気指標で上位に位置する楽曲が、実際のライブセットリストやYouTubeで公開されている日本公演の映像と高い相関性を示しています。これは、これらの楽曲が日本のファンにとって「アンセム」として確立されていることを意味します。バンド側もこの傾向を認識しており、日本公演ではこれらの「鉄板曲」を確実に組み込むことで、オーディエンスの期待に応え、会場の一体感を最大化していると考えられます。これにより、日本のライブは単なる楽曲の披露に留まらず、ファンが一体となって歌い、盛り上がる「共体験」の場としての側面が非常に強いと言えるでしょう。
ミューズと日本の特別な絆:ファンとの交流と文化への敬意
ミューズのメンバーは、日本に対して深い愛情と敬意を抱いています。ベーシストのクリス・ウォルステンホルムは、「僕たちみんな日本に行けずに寂しかったよ。早くまた行きたくてたまらない。日本は全員が大好きな国だからいつ行っても楽しいし、人々も食べ物も素晴らしい」と語っており、その日本への強い思いが伝わってきます 。
ドラムのドミニク・ハワードは、来日時に気に入った日本の太鼓をレコーディングに使用したことがあり、日本の文化への深い関心を示しています 。また、日本のライブでは全身タイツなどのコスプレをして演奏するなど、日本のファンを楽しませるためのユニークな演出も行っています 。フロントマンのマシュー・ベラミーも「とーっても親日家」として知られており、ライブでの無茶ぶりにも笑顔で対応する紳士的な一面も日本のファンにはお馴染みです 。
これらのメンバーの個人的な日本への愛情と、それが具体的な行動(文化の取り入れ、ファンサービスとしてのボーナストラック、ライブでのユニークなパフォーマンス)に表れていることは、日本のファンにとってライブ体験の質を格段に高めています。これは、単に「素晴らしい音楽を聴く」だけでなく、「バンドが自分たちを特別に思ってくれている」という感情的なつながりを生み出しています。この相互の敬意と愛情が、日本のライブ会場の独特な熱狂と一体感の源泉となっていると言えるでしょう。
また、一部のアルバムには「Japanese bonus tracks」(例えば「Futurism」など)が存在し 、これらの楽曲が実際に日本のライブで演奏されたこともあります 。これは、日本のファンへの特別な配慮とサービスであり、日本のオーディエンスが彼らにとってどれほど重要であるかを示しています。
一方で、マシュー・ベラミーは、彼らの音楽スタイルについて「他のバンドを見つけることができなかった」「どのシーンからも距離を感じていた」と語っており 、彼ら自身は日本の特定のロックシーンに直接的な影響を与えたとは考えていないようです。しかし、日本のファンからは、Adoの「逆光」やきのこ帝国の「Sculpture」など、ミューズの初期のサウンド(特に『Showbiz』や『Origin of Symmetry』時代)との類似性を指摘する声も上がっており、間接的な影響や共鳴が存在する可能性も示唆されています 。
まとめ:新たな伝説へ!来日公演への期待
ミューズのライブは、単なるロックコンサートの枠を超えた、特別な体験を提供します。彼らの卓越した演奏力 、壮大な楽曲構成、そして視覚効果を駆使した演出は、常に観客を別世界へと誘います。彼らは常にライブバンドとしての向上を追求しており、マシュー・ベラミーは「ライブバンドとしてもっと良くなるためにツアーをしたい」と語っています 。その弛まぬ努力が各公演のクオリティに反映されており、ファンは常に最高のパフォーマンスを期待できます。
今回の来日公演は、ミューズが日本のファンとの特別な絆を再確認し、新たな伝説を築く場となるでしょう。過去のライブで披露された人気曲はもちろんのこと、最新アルバム『Will Of The People』からの楽曲 や、日本ならではのサプライズ演出にも期待が高まります。ミューズは日本で合計10万枚以上のアルバムを売り上げており 、これは彼らの日本における確固たるファンベースを示しています。
ベーシストのクリス・ウォルステンホルムが語った「できるだけ早く、また日本に行きたいと願っている」というメッセージは 、今回の公演がバンドにとっても待望のものであることを示唆しています。日本のファンは、彼らの情熱的なパフォーマンスと、日本への深い愛情を肌で感じることができるでしょう。
ミューズのメンバーが示す強い親日感情、日本での継続的なツアー規模拡大、日本限定ボーナストラックの存在、そしてマシュー・ベラミーが「もっと良いライブバンドになるためにツアーをしたい」と語る姿勢 を総合すると、日本公演はミューズにとって単なる収益源やファンサービスに留まらない、バンドのライブパフォーマンスを磨き上げ、新たな挑戦を試みる「特別な試金石」としての意味合いを持つ可能性があります。日本のオーディエンスは音楽的理解度が高く、熱心であるため、バンドが新しい演出や楽曲を試す場として最適なのかもしれません。また、彼らが「どのシーンからも孤立している」と感じている中で 、日本という異文化圏での熱狂的な受け入れは、彼らの音楽的アイデンティティを再確認し、自信を深める機会となっている可能性も考えられます。今回の来日公演は、彼らが「より良いライブバンド」になるための進化の過程であり、その最前線を日本で見ることができるという、ファンにとっての究極の価値を提示するものとなるでしょう。
今日も、「セレンデイ」に来てくれてありがとうございます。
どうか、皆さんの人生に「セレンデイ」がたくさん訪れますように。